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光市母子殺人事件に観る正義と呼ばれるもの 

※ 今回の記事はまだ内容がまとまっていません。後日修正するかもしれませんがとりあえずアップします。
数日前から書いていたものなので 場合によっては記事が古いです。

先週ずっと暗い内容の記事を書いていたので しばらくそういう記事は止めようと思っていた矢先なんですが。
内容の浅い説教じみたブログなんて読んでいて面白くもないだろうなーって思うし。
ただ、前から気になっていた内容がここにきてまた引っかかったので そこらへんを少し。 

朝TVを付けたら 一人の男の人の記者会見の様子が写っていた。弁護士、今枝仁さんだ。
弁護士らしからぬちょっと詰まりつつ発言をしたあとに 抑えきれずに涙をこぼしていた。
「この裁判の弁護ほど胸を張って弁護できたことは今までありませんでした」
TVを観ながら あー、こんな風に言っちゃえるのかーって ちょっと冷めた私が居る。
この弁護士、いわずと知れた 「光市母子殺人事件」 を担当している弁護士さんだ。

このニュースは事件の猟奇性 (死姦・幼児殺し) や 最高裁からの差し戻し、加害者が少年である事実、大弁護団やその弁護のありかた、あげくは珍妙とも取れる弁護の表現にいたるまで 事件発生から8年がたつものの 未だに強く世間の耳目を集めている事件ですよね。
私もせいぜいニュースでの情報ですが ドラえもんだの蝶々結びだのは耳にしていました。

それについ最近、橋下弁護士による 「弁護士懲戒請求への煽動とも取れる発言」 もありましたね。
それによって4000件以上の懲戒請求が弁護団に寄せられたとか。
そこらへんで一度記事にしようかと思って資料を探したのですが なんせ法律用語が山ほどある膨大な文献だったり 情報が多すぎて把握しきれなかったり そうこうしているうちに機を逸してそれきりになってたんですね。


まず、事件の概要をWikiから。ちなみにこの説明、多少一方的な観方になっているきらいがあって これを鵜呑みにすると先入観が芽生えてしまいますが 簡単に知るにはいいと思います。

光市母子殺害事件


でもって 裁判の記録を簡単にまとめたもの、YOUTUBEでの橋下弁護士の主張、2ちゃんのスレ、各ブログの反応、主に弁護士のブログ、のそれぞれをざっと拾い読みしたのですが 情報がありすぎて悪酔いしそうです。
しかも各方面がそれぞれ 一方向の意見をがなりたて 汚い表現あり 相手を貶める発言あり、エログロとか怖くない!私ですら なんか気持ち悪くなりましたよ。
引っかかるところは沢山あるのですが 懲戒請求について。

事の発端は 2007年5月27日放送の『たかじんのそこまで言って委員会』で 橋下弁護士が
「あの弁護団に対してもし許せないと思うんだったら、一斉に弁護士会に対して懲戒請求をかけてもらいたいんですよ」 と言ったこと。
この番組、実は関西ローカルらしいんですね。なのにその直後から全国から4000件を越す懲戒請求が殺到した。
去年1年で寄せられた懲戒請求は1367件ですから まさに異常事態といえるでしょう。
その原動力となったのは TVでの橋下弁護士の発言、それに賛同したネットの動きです。
ニコニコ動画でも 「わかりやすい懲戒請求の仕方」 というのがご丁寧にアップされていますし 懲戒請求で検索するとご丁寧にも署名して送るだけのテンプレートが一瞬で見つかります。
私は請求書を送りはしなかったものの 2ちゃんで賛同者が橋下弁護士に喝采をしていたのも知っていますし 内心この裁判の内容には反吐がでそうだったので やるじゃんと思ったのも事実。
そのあとに 懲戒請求を取り上げている一般人のブログと 弁護士のブログ(なぜか弁護士のブログのリンクは弁護士で埋め尽くされている。同業意識が強いのだろうか) をめぐったのですが その主張の平行線っぷりに驚きました。
おおまかに一般人のブログは あの裁判に不信感がある、被告は死刑にすべきだ、なにがなんでも弁護すりゃいいもんじゃない、という意見で埋め尽くされていましたし 弁護士側は判を押したように 橋下は間違っている、弁護士は誰であろうと全力で弁護する義務がある、あの懲戒請求は間違っているという意見でした。
私がぷらぷら巡った中では弁護士の中で「橋下よくやった!」という意見は1個も見つけられませんでしたし 一般人のサイトで「橋下弁護士の言ったことは本当に正当性があるのか」と疑問視しているサイトはごくごくわずかでした。
ちなみに2ちゃんねるなんかで懲戒請求を起こそうという運動を行っているときの反応はこんなかんじ。

★光・母子殺害:弁護人への懲戒処分請求、全国で3900件


その問題となる、番組で呼びかけを行った部分がネットにアップされていますので観てみました。
普段TVを観ないので やしきたかじんてひげの生えた漫画家だよね、冠番組持ってるなんてすごいなーって思っていましたが やくみつると勘違いしていました。

  
(懲戒請求のくだりは 5分30秒あたりから)

私はこの事件について 少年はおそらく更正しない気がするし 死刑もやむを得ないとのスタンスなんですが この番組は観ていて非常に不快でした。
パネラーが強い感情を伴って視聴者を煽り立てる、面白ければどんな表現をしてもいい 悪質なパフォーマンスに見えて仕方ないんですね。
それに橋下弁護士の言い方、これじゃ正しく懲戒請求という事実を伝えてはいないのではないか。
懲戒請求というかなり法律に精通していないと知らない制度を一般市民に伝える、そういうスタンスは偉いと思います。
内部告発じゃないですが 時として排他的な弁護士という業界の中にいる人が それを見つめてよくしようということは立派だと思います。
でもこの発言、人は弁護士に対して懲戒請求を起こす権利があるというのは伝えていますが それを起こしたことによって生じる義務、というものに触れていません。
おいおい、それで正しいのかな、というのが正直な感想です。

裁判の成り行きをずっと見守っていて 自主的に懲戒請求を出している人もいます。
しかし中には軽い気持ちで橋下弁護士や本村さんを応援しようって感じでネットからテンプレートをコピーして懲戒請求書を送った人もいると思います。
ある弁護士のブログのコメントで こんな文面も目にしました。


橋下弁護士が言うなら間違いないと思い、弁護団に懲戒申立を出しました。
その後、あちこちの弁護士会から、書類が来たりして、パニクっています。申立をしたらそれで済むのかと思ってたのに・・・
報道によると、刑事告訴と同等の手続とか書いてあったし、橋下弁護士の事務所の経営にも影響するような時間と労力がかかる手続なんて、先に言って下さいよ〜(泣)って感じです。
しかも今枝弁護士のブログ見てたら、なんだか懲戒までされるのは可哀想になってきちゃいました。

そこで質問です!!
懲戒申立は、撤回できるのですか?
撤回した場合、弁護士会から来た書類とかはもう無視していいんですか?
撤回したら、最初から懲戒申立しなかったことになるんですか?
橋下弁護士の行為は違法と判断される可能性はどのくらいですか?


橋元弁護士の発言が引き金となって 異常な数の懲戒請求が来たというニュースを見たときに こんなことも出てくるのではと懸念した通り。
一人一人が事件に関心を持って 今まで無関心だった裁判や弁護士のあり方に疑問を持つのはいいと思う。
ただ、事件を与えられた情報からしか判断しないで 懲戒請求という意味合いを考えもしないで行い あげく取り下げたいという意見は 煽動されたとしか言いようがないのではないのか・・・。

  
あげく橋下弁護士も、同番組の別収録で 自分は懲戒請求を行っていないことを明かしている。
(番組12分前後、ニコニコ動画のIDを持っている人のみ)
ちなみにこのおばちゃん、美容研究家なのにしっかりした主張しているなーと思ったら 佐伯チズさんと勘違い。本当は金美齢さんです。

税金をもらってする仕事はお金が出ますが この懲戒請求に限っては費用もなにも出ないわけですから時間的にも資金的にも するほどのことではないと判断しました。
これを聞かされたときに あのニュースを聞いて 橋下がんばれ!と思った自分の気持ちはなんだったのかと。
事実はどうであれ、弁護士なんだから せめて取り繕おうよ、なんか騙された気分するじゃない・・・。

ちなみに懲戒請求を行った人が違法行為にあたるかという問題は 橋下弁護士は自身のブログでその可能性はありませんと述べています。

橋下徹のLawyer’s EYE


私はこの事件をわずかながらニュースで見聞きして 加害者の少年への不快感と恐怖感を持っているし、それを弁護する21人もの(!)弁護団のやり取りには決して好感情を抱いているわけではない。
正直にいって弁護団の主張は 精神異常という鑑定に持ち込んでしまいたいという裏が感じられる。
生理中に万引きしても捕まらないんだって!とか 飲酒運転で事故を起こしても酒が抜けてから出頭したら罪が軽くなるんだよ!みたいな 人間のずるがしこい部分を思い起こさせられるのだ。
正直私が弁護士でも加害者本人でも こういう主張をして生きながらえるなら 罪を償って死刑になったほうがマシだと思えるほど。
そういう目で事件を見ていて 橋下弁護士の主張もネットのダイジェスト版で目にしていたために 今回のような軽薄で無責任とも思われるような橋下弁護士の発言に突き当たってちょっぴり残念です。
マスコミの力、そして一面からでしか判断しないで突き進む大衆の怖さ、それをまざまざと突きつけられた思いです。

オウム事件で有名になったジャーナリスト、江川紹子さんが自身のブログで言及している部分があるのでリンクを貼っておきます。
私にはわかりやすくて 納得できる部分が多かった。
そして一番よかったのが 今まで見てきたどの文章、映像の中で 冷静で穏やかだったことでしょうか。

刑事弁護を考える〜光市母子殺害事件をめぐって


収拾つかなくなってきたので 記事を別にします。
[ 2007/09/25 10:37 ] 独り言やニュース | TB(0) | CM(0)


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